今はいろいろなものに興味が出始めているようで、気になる物を見つけるたびに手を伸ばしながら大きな声を出して全力で伝えてくれる。
なので、息子の好奇心には、できる限り応えるようにしている。
外出中、お菓子屋さんの前に小便小僧があった。
毎回息子の興味を示した物に答えているだけなので、たまには私から面白そうな物を息子に提案してみることにした。
「銅像」「おしっこ」「小便小僧という名前の響き」どれをとっても男の子からすればワクワクが止まらない存在だ。
そんなことを考えながら、息子を小便小僧に近づけた。
その途端、周りにいる人たちの視線が、一斉に私と息子に集まるほどの大声で泣かれてしまった。
11ヶ月の赤ちゃんに小便小僧の浪漫が通じるはずもないことを、11ヶ月も親をやっていてわかっていないとは……育児で調子に乗るとロクなことにならない。