自由に動き回れるようになってきたので、そろそろ外遊びをさせてあげようと思い芝生の広場がある公園へ行ってきた。
広い場所ならハイハイも、つかまり立ちも、伝い歩きも、家の中とは違って「ここは危険」「ここはダメ」「行き止まり」という心配がないから息子はもちろん私や妻も何も気にしないで思いっきり楽しめるだろう。
父も母も止めないから思う存分動き回ったらいい。
そういう思い出連れてきた。
ところが、芝生に足をつけた瞬間に泣いた。
生まれて初めて経験した芝生の感触がチクチクするのか、ガサガサくすぐったいのか、冷んやりするのか、息子にとっては嫌な感触だったらしい。
泣き止むまで待ってもう一度チャレンジしてみても、足をつけた瞬間にまた泣いた。
よほど嫌だったのか、私の腕を力一杯握りしめて必死でしがみつきながら足を持ち上げて、意地でも降りないつもりらしい。
崖から落ちないように必死でしがみつく映画のワンシーンのような息子の真剣な顔が可愛くて愛おしい。
ところが、私が下ろして、息子が拒否してを何度か繰り返していくと、芝生の感触にも慣れてきて、むしろ気持ちよさに気がついちゃったのか、ニコニコしながら芝生の上でつかまり立ちをした。
芝生の感触を受け入れることができたなら、ここからはハイハイで好きなように動き回ればいい。
そう思ってハイハイの姿勢にさせて手をついた瞬間、泣いた。
手で感じた芝生も初めて経験する違和感だったんだろう。
チクチクガサガサ冷んやりという生まれて初めての感触に遊ぼうとする気持ちも無くなって、むしろ「早くおうちに帰りたい」だっただろう。
それなのに、父も母もニコニコ笑って楽しんでてごめん。
息子のいろいろな”初めて”の瞬間の表情が好き。