2018年2月のこと
手術後妻は静養のつもりで数日間仕事を休んだ。
その期間は痛みで動けないということもあったけど、それよりも二人揃って何もする気にならず、誰とも会わずに過ごしていた。
数日経っても現実を受け入れることが出来ないまま、そのうち現実と向き合う事を避けるようになっていったので、まずは妻の手術後の回復に専念して心の回復はしばらくは後回しにすることにしていた。
1週間くらいで妻の体調は日常生活に支障がでないほど回復したので、仕事にも復帰して徐々日常に戻りつつあったけど、流産に向き合うことはせずに毎日を淡々と過ごすことにしていた。
術後2週間たったところで経過観測のため産婦人科を受診。
診察の結果は特に異常は無いが、除去しきれなかった内容物がまだ少し残っている可能性があるらしく、もう少し経過観測となった。
そして、ここから先はまず生理が来るのを待つように言われ、さらにもう一度妊娠を望むのであれば生理を2周期見送った後からなら妊活を始めていいということだった。
この言葉が今まで向き合うことを避けてきた現実にまた向き合うきっかけになっていく。
「もう一度妊娠」
心拍が停止してからひと月がたった。
ここまでの時間でいろいろな思いが溢れて気持ちが前にも後ろにもグラグラ揺れるけど、そのまま揺らしておいた。
そうやって心の回復を後回しにしていたのは、自分の気持ちがわからないままにしておくことで、現実と向き合うことを避けたかったからで……
それなのに、「もう一度妊娠」という言葉を聞いた瞬間、現実と向き合うどころか子供が欲しいという思いが溢れてしまった。
もう一度望んでいいのだろうか……妻はどう思っているのだろう。
今回の流産で心にどんな変化があったのだろう。
短い時間だったけど嬉しい思いも悲しい思いも痛みも経験した。
次に進む前に妻の気持ちを確認することにした。
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