初めて家族三人が合流した記念すべき日に、まさかの育児戦力外を実感することになった。
ここからどうやって挽回していこう。
主力として戦力になれない以上は妻のサポートにまわるしかない。
けれど、私だけ合流したばかりで、育児について何をどんなタイミングでしているのか全くわかっていない。
ということで、まずは朝から晩まで妻にべったり張り付いて、妻と息子をジーっと観察しながら育児とはどんなことをしてるのか研究することにした。
はじめて自分の目で見た育児。
息子にミルクを飲ませるためには……
ちゃんと飲めているのか確認しながら、哺乳瓶の角度、吸ってる時の唇の形にも気をつける。
飲ませた後のゲップは息子だけかもしれないけど、顔を真っ赤にして苦しそうに悶絶したり、なかなか出なかったりするから、毎回心配しながら出させてる。
飲ませた後も哺乳瓶の洗浄と消毒をしなければいけないけど、すぐにできるとも限らない。
飲ませた後にしゃっくりが始まったり、ミルクを吐き戻す時もあって、落ち着くまで見守っていたりすると思い通りのタイミングでできないまま時間が経って、気づくと次の授乳になって慌てて準備することもある。
慣れればもっと楽になるのかもしれないけど……
何をするにしても、そのことをするために、そのこと以外のことをする必要があることを知った。
大変な理由の一つは「たくさんのそれ以外のこと」だと思う。
しかもミルクを飲ませるだけでも、一日の中で何回も繰り返さないといけないので、「少し休憩しようかな」など思ったらあっという間に次のタイミングになってるから、休む時間がない。
いつの間にか時間が過ぎて一日が終わっていた。
たった一日、妻の側で見ていただけなのに、ものすごく眠い……
ところが、妻はそこまで眠そうじゃない。
妻が言うには女性は3時間ごとの授乳に対応できるようにホルモンが出るから頑張れるらしい。
そういうことなのか……
40過ぎのおじさんにはそういったホルモンはおそらく出ないだろう。
それを育児に貢献できていない言い訳しようとも考えたけど、母として頑張る妻の姿を見ていると、ホルモンとかそういうことだけが理由じゃないことはわかるので、育児の中で私にできることを探すことにした。
1日妻の側にいて、ミルクなら出来るかもと思った……すぐに立候補して、この日からミルク係に就任した。
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