朝起きると妻と息子がどこにもいない。
育児で大変な時に、朝とは言えないどころか午前とも言いづらい時間まで寝ている私が嫌になって家出したのかも……
でも、それが理由で家でするくらいなら、これ以上に残念な理由なんて今まで山ほどあっただろうからたぶん家出じゃない。
テーブルには置き手紙があった。
「児童館にいってきます」
どうやら私が寝てる間に妻と息子は児童館デビューしたらしい。
それにしても児童館て響きがなんだか懐かしい。
私の中で児童館というと、子供の頃に学童クラブに通う友達がいて、児童館で放課後一緒に遊んでだこと。
その友達にはおやつタイムがあること。
家から遊びにきた私のような子供たちには当然おやつは無いので、うらやましくて、うらやましくて……お腹を満たす為に水道の水をガブガブ飲んでいたこと。
そんな記憶しかない。
帰宅後の妻からの報告では、児童館は時間帯によって赤ちゃんも遊べるらしく、絵本もあるし、ママさん同士の交流とか季節ごとにイベントをやってたりして、なかなか楽しそうな場所のようだ。
