妻の今後の状況を考えて、断乳することに決めた。
生後10ヶ月での断乳は、私たちが予定していたよりも少し早いタイミングになってしまったけど、トラブル続きの妻の母乳状況を考えれば、ここまで続けられただけでもよかったと思う。
完母を目指してここまでやってきた。
けれども、生後2ヶ月で乳腺炎の手術をした時くらいから、完母への雲行きは怪しくなってきていたと思う。
生後3ヶ月を過ぎれば安定し始めると言われているらしいが、妻の場合は母乳量が増えることはなく、安定するどころか、むしろトラブル続きの時期だった。
完母になれる気配がないまま月齢は進んでいき、少しずつ混合育児が当たり前になっていってる日常と完母を目指す気持ちとの間で、妻が焦りや不安に襲われている場面もあった。
おそらく生後5ヶ月を過ぎたくらいから、完母にはなれないことは妻も私もわかっていたと思う。
それでも、妻が完母を諦めるということを口に出さずに授乳を続けていたので、私としては最後まで見届けることにして、我が家でも記事の中でも完母を目指しているつもりでいた。
そういうわけで、断乳という決断をしたので、これにて完母への挑戦は終了。
結果、完母にはなれなかった。
最後の授乳を終えたあと、何の意味があるのかわからないけど、記念撮影をして断乳を開始した。
(断乳についてですが、我が家は桶谷式に通っているので断乳も桶谷式のやり方です。詳しいことは妻にしかわからないので、この記事は断乳の情報としては役に立たないと思います。)
断乳をするにあたってやったこと、まずは桶谷式へ相談。
断乳で重要なことは”離乳食で栄養をしっかりとれているのか”ということだったけど、離乳食を3回ともしっかり食べているなら問題ないらしい。
息子の場合、断乳を始める時期と離乳食をしっかり食べるようになった時期が幸運にも重なったので、問題なく断乳を開始できた。
次に、断乳を始める1週間前くらいから、カレンダーを一緒に見ながら「あと◯◯日でおっぱいは終わりだよ」と息子に授乳が終わることを教えていた。
今の月齢で理解できるかどうかは、なんとも言えないけど、親の都合だけで断乳を進めるわけにもいかないので、伝わってくれていたらいいけど。
あとは、妻の希望で授乳姿の撮影。
しかし、撮影してると残りわずかになった授乳に想いが溢れてしまうのか、妻が泣き始めてしまうので、残り少ない授乳なのに息子が集中できないこともあった。
これだけ母親が泣いていたら、言葉は分からなくても息子に何かしらは伝わったかもしれない。
断乳初日。
午前中に最後の授乳を終えて、そこから一日中何事もなく離乳食をいつも通りに食べて元気に遊びまわっていた。
問題があるとすれば寝る時だと思う。
妻とぴったりくっついていないと寝られないほどの甘えん坊の息子は、寝る前の授乳がなくなったことでどうなっちゃうのか少し心配だった。
妻が息子を寝かしつけるために寝室に入っっていくと、そこから息子の叫び声とドンドンバタバタと暴れる音が止まない。
”ドンドンバタバタ”ドンドンバタバタ”相当激しく暴れている。
荒ぶった息子を止められるのは、おっぱいしか無いのもしれない……そう思うほどの激しい暴れ方で、大人しくなるまでにかなりの時間がかかった。
この時、壁の向こう側で何が起きていたのか、妻の報告では息子もおっぱいが最後だということがわかっているのか、おっぱいにくっついてきたり、求めてきたりはしなかったらしい。
その代わり、授乳が終わった寂しさを紛らわすためだったのか、手足をバタバタさせて暴れたり、
ハイハイで部屋中動き回ったりして、エネルギーつ使い切っているように見えたということだった。
散々動き回って力尽きると、最後は妻の枕に顔を埋めて寝たらしい。
生後10ヶ月の息子が全てを理解して、断乳を受け入れた訳では無いということはわかっている。
ただ、育児をしていると言葉がわからない赤ちゃんに、伝わるはずがないことが伝わっているような気がする時がある。
親がそう思いたいという、ただのエゴかもしれない。
こういう勘違いは危険だとも思う。
けれど、今日だけは母の想いが息子に伝わったような気がした。