1歳6ヶ月1週目のはなし
発語は無いけれど
コミニュケーション 息子から私と妻へ
1歳6ヶ月になった時点で発語がない。
ここまでの成長過程を振り返ると、生後5〜6ヶ月くらいから「まんまんまんまん」「あぱあぱあぱあぱ」などの喃語はよく話していた。
毎日のように何度も何度も話すから、言葉が出るのも早そうな気がしていた。
1歳を過ぎたころ、指差しや手足を使った体の動きで意思の疎通や、自分の思いを表現することができるようになり、息子の考えていることは私や妻にしっかり伝わっていたと思う。
1歳ごろから言葉が出始める子もいるらしいが、息子の場合は言葉が出なくても思い通りにコミニュケーションができていたので、発語が無くても特に気にすることはなかった。
ところが、1歳1ヶ月、2ヶ月……5ヶ月、いつまでたっても言葉は出ないままだった。
宇宙語などと言われている意味のない言葉も時々は話すが、ほとんどの場合「うー」と「あー」しか話さない。
しかし、この2つの言葉だけでも、「指差し」や「体の動き」を組み合わせることで、こんなにも意思疎通ができるのか?というくらいに……正直に言えば、時々は「うるさいな」と思ってしまうくらい、コミニュケーションは取れている。
コミニュケーション 私と妻から息子へ
息子も、私や妻の言っていることは理解はしているようだ。
例えば床にリモコンが落ちているとき
「リモコンを床に置いたままにしておくと、踏んで壊れちゃったり、怪我するかもしれないから、テレビのところに置いてちょうだい?」
という、少し長めの話し方で説明しても、私の言うことを黙って聞いたあと、テレビ台の上にリモコンを置いてくれる。
私の話した言葉を理解したのではなく、ジェスチャーや雰囲気で何となく意味が伝わった可能性はある。
しかし、毎日一緒にいるなかでの様々な場面でも、言葉を理解してくれているという実感はある。
理解力にも問題は無さそうだ。
「息子→私と妻」「私と妻→息子」の間での、コミニュケーションでは問題を感じたことはない。
しかし、発語はない。
父と母の見方の違い
夫婦会議
1歳半健診を受けるにあたって、妻と私で現在の息子の状態を確認しあった。
毎日一緒にいるので、息子の成長の度合いに、私と妻の間で認識のズレはほぼ無い。
ところが、唯一発語についてだけは、ズレがあった。
私は「発語なし」だと思っていた。
しかし、妻は「発語あり」だと思っている。
しかも自信満々に「5個はイケる」と言ってきた。
私は0なのに、5個はありえない……
発語5個の詳細を聞いてみると、
- 「いやー」
- 「おー」
- 「うん」
- 「まんまん」
- 「あぱあぱ」
の5つだという。
私からすると、どれも発語としてカウントしても良いのだろうか?というレベルだけど、妻は自信満々に5つだと言い張る。
その自信はどこから来るのだろう?
私の知らないところで息子は話しをているのか?
5つの言葉について、詳しい話を聞くことにした。
尋問
「いやー」
「いやー」に関しては、息子が拒否するときの叫び声だ。
叫び声が時々「いやー」に聞こえるときがあるので、妻が発語にカウントしてしまう気持ちもわからなくもない。
しかし「やー」だったり「ぎゃー」だったり「びゃー」や「じゃー」など、日によって変わるので、発語認定には微妙だと思う。
「うん」
確かに「うん」と言いながら、返事をしてくれるときがある。
ただ、毎回ではない。
しかも、何も聞いて無いのに、何かに向かって「うん」と言っているときもあるので、その時の事象と言葉が偶然合っていただけの可能性がある。
なので、「うん」も発語として認定するのは微妙。
「おー」
「おー」はしっかり言える。
我が家では「お出かけ」「食事」「お風呂」など、何かをやるときに「いくぞ!」という号令をかける文化がある。
それに対して私と妻が「おー」と返事をしていたら、いつの間にか息子も「おー」と言えるようになっていた。
これを発語としてカウントしていいなら、発語は1となる。
けれども、意味のある言葉ということになると疑問が残る。
「まんまん」「あぱあぱ」
発語の中にどうして喃語が紛れ込んだのだろう?
「まんまんまんまんまんまんまんまんまん……」
「あぱっ!あぱっ!あぱっ!あぱっ!あぱっ!……」
そもそも、発語だとしたら妻にはどういう意味に聞こえていたのだろう。
そっちの方が気になる。
問答無用で却下。
強気
尋問を終えたあとも、妻の「発語5つ」の主張は変わらなかった。
友人の子供も発語が遅かったらしく、事前に「1歳6ヶ月で言葉が出ないことはある」という情報を聞いていたためか、全く心配している様子がない。
発達の遅れを気にして、ソワソワモジモジしている私とは正反対に、強気な姿勢のまま「発語は5つ」で強行突破する気満々だ。
1歳半健診で提出する書類にも、躊躇なく「5つ」と書いてしまっている。
ここまで堂々とされると、ソワソワしていた私でも不思議とイケるような気がしてきた。