もうすぐ年末年始の連休になるけど、連休中におっぱい状態が悪くなった場合に診てもらえる場所はあるのだろうか……
おっぱいの状態は良くも悪くもならないまま膠着状態が続いている。
授乳間隔を短くしたり助産師さんからレクチャーを受けた飲ませ方を試したり、少しでもやれることをやりながら、ひたすら息子におっぱいを飲ませてる。
ただ、妻の表情からしてこの「ひたすら息子におっぱいを飲ませてる。」が辛そうで、
飲ませるたびに激痛が走るらしく、毎回飲ませるたびに気合入れつつ、覚悟を決める姿を目にしてる。
かといって飲ませるのをやめてしまえば状態は悪くなり、おっぱいが激しく痛むようになる。
飲ませても飲ませなくても、何をしてもひたすら痛いが待っているけど、飲ませ続けるしかないようだ。
それでも状態は良くならない。
妻にはもう一つ試したいことがあるらしい。
助産師さんから教わった今までとは別の飲ませ方で、効果があるかはわからないから、「お試しに」くらいの軽い気持ちで勧められていた。
ただ、それを実行するには私の協力も必要になってくるらしい。
それを聞いてなんだかワクワクしてしまっている。
痛い思いをしている妻を前に申し訳ないが、私としては家族3人で力を合わせる必殺技のような気がしてワクワクワクワク。
早くやってみたくてしょうがない。
その飲ませ方は
1、妻が仰向けになる。
2、息子をうつ伏せにする。
3、私が息子を抱える。
4、息子の口をしこりに照準を合わせる。
5、普段ではありえない角度からおっぱいを吸わせる。
この飲ませ方の狙いとしては、いつもと違う角度から飲ませることでつまりが解消することを期待してるのかもしれない。
この飲ませ方だと息子の口でしこりが直接刺激されるから、今までとは比べ物にならない痛みが走るようで、妻は聞いたことがないボリュームで泣き叫んでいる。
息子は私に抱えられながらという、ありえない体制からでも一生懸命おっぱいを吸って頑張っている。
私は息子を抱えながら、おっぱいに息子の口を合わせているけど、この姿勢にどこまで耐えられるかが問題で、全力で抱え続けている。
家族三人が力を合わせた必殺技は長くは続けられない。
息子が吸えば吸うほど妻は泣き叫んでいるし、私の腕も限界に近づきつつある。
そろそろ終わりと思ったタイミングで、狙っていたかのように息子が「ブッ」とオナラをした。
なんで今なのか……
泣いてるのか笑ってるのかわからない妻。
手足プルプルで痛そうな妻を心配しながら、おならに笑ってしまった私。
そして何事もなかったかのようにおっぱいを吸い続ける息子。
この状況に心が追いつかない。
残念ながらこの必殺技でもおっぱいの状態が良くなることはなかった。
それでも「3人で協力して一つのことをする」ずっと待ち侘びていた家族らしい時間を過ごせたような気がして、飲ませ終わった後は妻も私も幸せに満ちていた。